突然、むせる! ~誤嚥性肺炎にご注意~
昨日の肌寒い気候は一転し、今日は爽やかな一日ですね・・・
前回は食のQOL(=生活の質の向上)のお話をしましたが、その続きです。
日本人の死亡原因は三大疾患(ガン・心疾患・脳血管疾患)で、それに続き第4位は『肺炎』です。
誤嚥性肺炎が主なもので、これは病気や加齢で飲み込む機能や咳をする力が弱くなってくると、口内の細菌が誤って気道に入りやすくなり発症します。
加齢とともにむせやすくなった、夜中に突然むせて目が覚める・・・っていう方は注意が必要です。
予防のポイントは2つで、『機能回復』と『口内ケア』です。
まず筋力の低下がが誤嚥を招きますので、日頃からよく噛む習慣をつけてください。軟らかい物ばかり食べていると自然に噛まなくなるので、硬いものをしっかりと噛める歯が必要です。
口内清掃が行き届いていない方は口内細菌がとても多いので、細菌をたくさん含んだ唾液を誤嚥した場合・・・肺炎になる可能性は高まります。歯科医院での口内ケアをしっかり受けて、いつもキレイな口内環境を維持することが何よりも大切です。
また誤嚥を防ぐのに意外と見落としなのが・・・食べる姿勢です。
加齢とともに背中が丸まり、首元から頭にかけて前に突き出す姿勢になりがちで、誤嚥を招きます。食事の時は出来るだけ背筋を伸ばし、両足がしっかりと床に着いた状態で、お茶碗を持って食べるのが良いでしょう。体が沈みこむソファに座っての食事や、低すぎるテーブルは誤嚥しやすくなりますので、ご自身の食事の姿勢をこの機会に見直してみませんか?
そして口内ケアは誤嚥性肺炎のもっとも有効な予防ですから、定期的に受診し、快適な口内で過ごしていただきたいです。